2015年11月4日水曜日

金属需要の落ち込み

マツダはロシアへの自動車輸出を本格的に再開した。日本で6月に発売した主力の中型車「アクセラ」の新モデルの販売を、ロシアでこのほど開始。ロシア向け輸出は経済危機を受けて2008年12月に停止したが、今後は継続的に月間1000台程度の輸出を続ける。ロシア経済は資源価格下落の影響で低迷が続いているが、マツダは中長期的には潜在需要が大きいとみている。

マツダはロシア政府による輸入関税の引き上げや景気後退を受け、2008年12月に同国向け輸出を停止した。09年に入ってからも小規模の輸出にとどめていた。17日発売の米経済誌フォーブス・ロシア版で、世界金融危機下でのロシア富豪の衰退ぶりが浮かび上がった。資産10億ドル(約1千億円)以上の富豪数が08年は87人と米国に次ぐ世界第2位まで躍進したが、今年は32人に激減。番付上位100人の資産総額も昨年の5220億ドル(約52兆円)から7割減の1420億ドル(約14兆円)まで下がった。

昨年はロシアの1位で世界でも9位だった「世界のアルミ王」の異名をとるデリパスカ氏。株価急落などで資産は昨年の280億ドルから35億ドルに激減、ロシア国内での順位は10位に、世界では164位に後退した。世界金融危機による金属需要の落ち込みや原油価格下落などが、資源依存型のロシアに深い影響を及ぼしている。