2012年7月16日月曜日

原則を逸脱する場合はよく理解して行動すること

考えてみれば、そちらのほうで新しい人間関係をつくっていけたのですから、私から手紙なんか受けとるよりずっといいわけです。

私が手紙を出していたなら、訪ねてきた同級生にもあまり多くを語ることはなかったかもしれません。そうすると、ますます私との関係ばかりになってしまいます。

では、そういうときには絶対に手紙を出さないほうがいいかというと、それもまた一概には言えないのがむずかしいところです。

このケースでは、たまたま同級生が訪ねてきていい結果になりましたが、そう都合よく、いつでもそういう人があらわれてくれるわけではありません。

先に紹介した例では、十三年目に返事が来て、私か出した手紙がずっとその人の心の支えになっていたということですから、手紙を出したことも意義はあったわけです。

することは同じでも、時と場合によって、そのコミットのレベルが浅くもなれば、深くもなりますから、そのあたりの判断は非常にむずかしいところで、最後には勘に頼るしかないのではないかと思います。

ただ、絶対に忘れてならないのは、できるだけそういうことはするなという原則です。原則を逸脱することをしても、そのことをわかった上でやるのと、知らずにやるのとでは、結果も違ってきます。